詠史 ―歴史俳句集― 『徳川四天王』
久しぶりに詠史俳句を作りました。
WordPressを使いだしてから最初の詠史詩集となります。
「詠史ってなんだろう?」という人もいると思いますので、説明を載せておきますね。
「知ってるよ!」という人は読み飛ばしてください。
詠史とは――
抒情詩や叙景詩などとおなじ韻文のひとつで、歴史や戦史にフォーカスした詩型のことです。
俳句の世界では、与謝蕪村の「鳥羽殿へ五六騎いそぐ野分哉」が有名です。
歴史ファンにしか作れない特殊なジャンルなので、絶対数が少なく、ふつうの句集や俳句番組で見かけることはほとんどありません。
歴史が好きな人も、俳句が好きな人も、それぞれの立場で楽しめる特長があります。
今まで詠史を知らなかった人も、ぜひこの機会に詠史の世界に触れてみてはいかがでしょうか?
詠題:徳川四天王
・ 酒井忠次 門松のそぎに一智の知恵のあと
― 門松の竹を斜めにカットする風習は、武田家の挑発をクールにいなす忠次のエピソードがもとになったと言われています。
・ 本多忠勝 両断を覚えぬ蜻蛉武士の慈悲
― 忠勝は「家康に過ぎたるもの」と評された名将。生涯に57度の合戦へ出陣して傷ひとつ負わなかったと伝わっています。その忠勝の獲物が『蜻蛉切』と呼ばれる名槍です。
・ 榊原康政 康政の無患子の実に似た友諠
― 直政や忠勝には武勇で一歩譲る康政ですが、実直で仁義に厚い人柄が将兵から高く支持されていたようです。この人がいなければ、徳川家臣団は覇業の途中で空中分解していたかもしれませんね。
・ 井伊直政 赤鬼の面に隠れし鬱金香
― 軍団を朱色に統一した「赤備え」の名将。井伊の赤鬼と呼ばれ強面のイメージがありますが、兜の下は相当の美少年、あるいは優男だったらしいです。
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